BMW MINI R55/56/57
タイミングチェーン -Timing chain-
冷間時にエンジンをかけた時にエンジン内部よりカラカラ音がし、温間時にその音は消える症状が出ている時にはタイミングチェーンが伸びています。症状が悪化するとギアの駒飛びを起こしバルブタイミングがズレ、エンジン不調になったり、バルブとピストンが干渉しバルブが曲がりエンジンがかからなくなったり、と言う症状が発生します。早期の修理をすればタイミングチェーンの交換で済みますが、エンジン不調やエンジンがかからなくなってしまう場合はエンジンヘッド分解することになり、費用もかかります。
多発しているのでエンジンに異音を感じたら早めにご相談ください。
白煙 -Smoke-
白煙の症状としては、オイル上がり・オイル下がり・ターボチャージャー不良などの原因により白煙が出ます。
MINIで多発しているのは、オイル下がりです。バルブオイルシールの劣化により燃焼室内にオイルが入り込み、爆発時にオイルが燃え、排気の時に白煙としてマフラーから排気されます。
オイル交換が行われていない車両に発生します。マメにオイル交換を行えばこのような症状は発生しません。
カーボン -Carbon-
クーパーSのエンジンは直噴エンジンのため、走行距離が増えてくるとインテイクバルブにカーボンが付着します。
これはエンジンの構造上防げない問題です。カーボンが付着することによって吸入空気量が少なくなり、エンジンの出力が減少し、燃費も悪くなります。また、エンジンオイルの消費も激しくなります。ある程度の距離になったら、オーバーホールをお勧めします。
BMW MINI R50/52/53
CVTトランスミッション -CVT Transmission-
ミニR50のオートマ(CVT)ミッションは、CVTベルトやベアリングなどの不具合により異音が発生したり、ベルト切れなどで走行できなくなるケースが多発しています。
CVTベルトは10万キロ前後で定期交換されたほうがいい部品かと思います。
このミッションに使用されているシャフトベアリングはイタリア製のベアリングを使用しているため、日本製に比べるとかなり精度が落ちていると思われます。自社でオーバーホールを行った場合は国産の精度の高いベアリングに交換し、取り付けます。
CVTベルトはスチールベルトでループとエレメントという部品によって構成されています。
このループは片側12本のリングが左右について計24本のリングによってエレメントを繋いでいます。
純正で使われているCVTベルトに異常があった場合には一度にすべてのループが壊れるのではなく、1枚、2枚が破損してミッション内部から異音が発生します。
この状態であれば走行は可能ですが、早期にCVTベルトを交換しないと走行不能となります。
当社では新しくCVTベルトを交換する場合は片側ループ9本になっていますが、これは対策品で1枚あたりのループが厚くできているため、強度が上がっています。
CVTベルトに関しては、タイミングベルトと同じような感覚で10万キロをめどに定期交換することをお勧めします。
異常が出てからの作業と事前に交換する場合とでは、使用する部品が全く異なります。
事前に交換された方が修理費用も安く済みますので、早めの交換をお勧めします。
ミニジャダー -MINI Judder-
また、ミニのCVTはジャダーが発生することもよくあります。
フリクションプレート、スチールプレートが油圧の低下により焼けたり、破損して走行不能となるケースもあります。シャダーがでた車はCVTを分解して、早めにフリクションプレートとスチールプレートの交換をお勧めします。
※ジャダーとは・・発信時にガタガタし、スムーズな発進ができない状態を言います。
ミッション異音 -Mission abnormal noise-
ミニのオートマ(CVT)ミッションの場合、ベアリングのガタにより異音が発生することが多々あります。
この症状がひどくなると、プラネタリギアに傷が入りさらに大きな音が発生します。
初期症状であれば、ベアリング交換のみの作業で済みますが、音が大きくなるとプラネタリギアの交換をしないと異音は消えません。
また、異音の原因でCVTベルトが伸びてループやエレメントが一部破損して異音が発生する場合もあります。
いずれにしろ、ミッションを分解して部品を交換しないと異音は消えません。
6速AT 不具合 -6speed automatic transmission-
クーパーS(R53)・クラブマン(R56)に使用されているミッションですが、ここ最近変速時にショックが出るという現象が多発しています。
この場合、ミッションのバルブボディのソレノイドバルブ不良で変速時にショックが出ます。当然、バルブボディを交換しないと、症状は改善されません。
また、この症状を長く続けているとミッション本体内部のクラッチハウジングに、油圧がかからなくなり滑る様な症状になります。変速ショックが出た場合は、早めにバルブボディ本体の修理をした方が修理代が安く済みます。
ディーラーなどの見積もりであればミッションアッセンブリ交換となるでしょう。是非、ご相談ください。
予防整備 -Preventive maintenance-
MINIのCVTトランスミッションの場合、走行距離が10万キロ近くになるとCVTはベルトが伸びてばらばらになりギアなどを破損させてしまうため、修理金額が高額になるのを防ぐために事前に修理して行く整備です。
また、このミッションの場合よく異音が発生するため事前にベアリングも交換して行きます。
足回り -Suspension-
50系のサスペンションは年式の劣化もありますが、ゴムの劣化により走行中にきしみ音が発生するケースが数多く見受けられます。
特にフロントサスペンション周りからの異音の発生が多いです。
電装系統 -Electrical component-
車には多くの電装品が使われておりますが、エンジンルーム内においてはオルタネーター・スターター・パワステポンプ・エアコンコンプレッサーなどの部品に不具合が多く見受けられます。また、格納ミラーやドアレギュレーター、パワーウィンドモーターなどの不具合も多くあります。
表示灯と警告灯
バッテリー充電警告灯 発電機であるオルタネーターによる発電量が不足している時に点灯します。走行中点灯した場合には、バッテリー残電気量だけの走行になりますので、至急の対応が必要になります。 | |
エンジン油圧警告灯 エンジンオイルの油圧が低すぎる場合に点灯します。または、エンジンオイル量が最低レベルになっています。エンジンオイルがないとエンジンは焼きついてしまいますので、修理が必要になります。油圧警告灯が点灯したら、オイルの量を点検し対応してみてください。 また、他にも原因が考えられますので修理が必要な場合もあります。 | |
タイヤ空気圧警告灯 タイヤ空気圧が低下している時に点灯します。 ブレーキやハンドルの急激な操作は避けるようにします。 | |
冷却水警告灯 走行中にエンジン温度が高くなりすぎるとナビゲーションシステム、またはクロノパッケージのディスプレイ内の警告灯が点灯します。エンジンを止め、冷やして対応してください。この状態で走行した場合には、オーバーヒートになる可能性が有るため、至急対応してください。 | |
ブレーキ警告灯 パーキングブレーキがかかっている時に点灯します。 また、ブレーキフルードが著しく減少している時にも点灯します。ブレーキオイル量などの点検をしてください。 | |
シートベルト警告灯 シートベルト非着用警告灯が点灯した状態で走行すると、点滅とともに警告音が鳴ります。 シートベルトを着用した時点で消灯します。 | |
エアバッグ警告灯 エアバッグに異常が発生すると点灯します。 誤作動の可能性もありますので、修理工場などの診断機で確認をしてもらってください。 | |
エンジンフード / テールゲート警告灯 エンジンフードまたはテールゲートが開いていると点灯します。 | |
ブレーキパッド摩擦警告灯 ブレーキパッドが交換時期に達すると点灯します。このまま乗り続けているとローターまで傷つけてしまうため、至急パッドなどの交換をお勧めします。 | |
ABS(Anti-lock braking system)警告灯 ABSが作動しないという状態です。急ブレーキをかけた時にタイヤがロックしてしまいます。また誤作動で点灯している可能性もありますので、修理工場などの診断機で確認してもらってください。 | |
ASC+T/DSC(Automatic studio booby tea control + traction / dynamic studio booby tea control)警告灯 警告灯が点滅する場合:システムが作動して、駆動力と制御力が制御されています。 警告灯が点灯する場合:スイッチを押してASC+T/DSCのスイッチを切った状態にあるか、システムに故障があります。 | |
エンジン警告灯 エンジンのコントロールに必要な物です。エンジンの出力に関するセンサーもあれば、排気ガスを浄化するために必要なセンサーもあります。何か異常があった場合にスイッチが入るように作られています。点灯した場合には、診断機で原因を突き止めなければなりません。 | |
EML警告灯 EML(Elektronische Motorleistungregelung)の機能に異常が発生すると点灯します。エンジン出力は低下しますが、走行は可能です。 |